はじめに
営業担当者として、売上が上がらない場合、悩みは尽きないでしょう。
そんな悩みはさておき、まず優先してすべきことは売上分析です。売上分析を行うことで、営業部門が直面している課題を明確にし、解決策を見つけることができます。
今回は、「SuperStoreデータセット」を活用した売上分析と分析結果の解釈方法について説明します。
Analysis in HEARTCOUNT
データセット: Superstoreの売上データセット
「Superstore」という売上関連変数が集められているデータを分析してみましょう。
主な変数として以下のようなものがあります。
- 利益 (Profit)
- 売上 (Sales)
- 数量 (Quantity)
- 割引率 (Discount)
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分析
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利益最大化戦略
利益、つまりマージンを最大化するには、どのような戦略が必要ですか?
2つのグループが分類されるルールを教えてくれるセグメンテーションで「利益最適化ルール」を見つけることができます。
データから利益の上位20%グループと下位20%グループとを分類するルールを教えてくれます。
全体の利益(Profit)のうち、上位20%は割引率(Discount)が12%以下の場合に最も多く発生し、
下位20%は割引率が25%以上の場合に比較的その頻度が高いことを確認することができます。
上記の結果を利用して、「商品名(Product Name)」などの他の変数と割引率の組み合わせをさらに詳しく調べると、次のシーズンの割引率の策定に参考になるのではないでしょうか。
<手順>
セグメンテーション > 最適化したい変数(利益(Profit))を選択 > 右上の [分析する] ボタンをクリック > テーブルに「top 20%」と「bottom 20%」とを分類するルールを提示
売上推移の分析と予測
現在までの売上の変化はどうだったのか、今後はどのように変化するのか?
HEARTCOUNTの視覚化機能であるスマートプロットでは、X軸に日付変数を設定すると時系列データ分析が可能です。
時間の経過に伴う売上の変化と、今後最大7ヶ月までの予測値を確認することができます。
<手順>
スマートプロット > X軸に日付変数や時間変数を設定、Y軸に視覚化したい変数を設定 > 上記のような時系列を視覚化することができます。
利益と売上の相関関係
HEARTCOUNTの視覚化機能であるスマートプロットでは、X軸とY軸の両方が数値型データである場合、視覚化画面の右上で相関係数を確認することができます。
<手順>
スマートプロット > X軸とY軸の両方が数値型データの場合、散布図(トレンドライン、ヒートマップ)で相関係数を確認することができます。
<分析結果の解釈>
利益と売上の相関係数は0.44で、比較的強い正の相関関係を示しています。
利益の要因分析
HEARTCOUNTの要因分析機能により、KPIにどのような要因が最も影響を与えるかを見つけることができます。
<手順>
- 数値型変数のKPI登録 > 要因分析 > 要因分析に適用するKPI(利益(Profit))を選択 > 変数の個数を選択
- [すべて表示] では、単回帰と重回帰分析を合わせた結果を見ることができます。
- 単回帰の結果は [1変数]、重回帰分析の結果は [2変数] をそれぞれクリックして、変数の個数別に詳しく確認することができます。
<分析結果の解釈>
「利益(Profit)」を最もよく説明するのは、決定係数(R^2)が0.492で最も高い「売上(Sales)_bin」と「割引率(Discount)_bin」の変数であり、「利益」の差(変化量)のうち49%を「売上_bin」と「割引率_bin」で説明することができます。
要因分析の結果をより簡単に理解する
HEARTCOUNTの要因説明機能により、選択したKPIに対する要因分析の結果を日常の言語でユーザーが簡単に把握することができます。
<手順>
- 要因説明 > 要因説明に適用するKPI(利益(Profit))を選択 > 要因分析結果が自然言語で解釈され、KPIに影響を与える要因を簡単にすばやく把握することができます。
- アイコンをクリック > 変数の順序を変更することができます(右側の矢印) > クリック > 次の順位の要因の説明を確認することができます。
- [新規ストーリーの生成] をクリック > 与えられた要因(利益)に対する別の観点からの説明を提示します。
<分析結果の解釈>
上の左側のキャプチャは、選択したKPI(利益(Profit))の平均より高い条件と低い条件の組み合わせを理解しやすい自然言語で解釈して説明しています。右側のキャプチャは [新規ストーリーの生成] ボタンをクリックして「利益(Profit)」の合計に寄与度が最も大きかったか最も小さかった条件の組み合わせを提示しています。
曜日別の売上推移の視覚化
どの曜日にどの商品が最も効果的なのか? 曜日による商品別売上を視覚化する
HEARTCOUNTの視覚化機能であるスマートプロットでは、様々なカテゴリーがもつ変数の値の大きさを効果的に比較するために、棒グラフを使用して視覚化することができます。
<手順>
スマートプロット > Y軸に数値型変数、X軸にカテゴリー型変数を設定する > サブグループを選択 > 右上の最初のアイコン(集計データの可視化に切り替える)をクリック
<分析結果の解釈>
曜日による商品別売上を棒グラフ(Bar chart)で視覚化した結果、電子製品(Technology)が土曜日を除き、曜日に関係なく、その売上が他の商品カテゴリーに比べて常に高いことを確認することができます。